じゅうよう

  • 重要
  • 重用
  • 充用
  • 十葉

処方せん

重要
ヂウエウ/ヂウヤオ
重用
ヂウヨウ
充用
ジョンヨウ
十葉
ジュウバ/ジッパ

解説

単独で ジュウと読む 単語は多く、 さらに語尾にだけつくのは などが あります。

は漢音が「チョウ」、呉音は「ヂウ」であり、これが「チョウ」と「ジュウ」の2つの音に表記が混在したような状況になっています。

「重用」は古くはジュウヨウと読まれ、のちに「重要」との衝突を嫌って「重宝(チョウホウ)」、「貴重(キチョウ)」などの漢音読みを真似て「チョウヨウ」よく読まれるようになりました。

しかしこれは「徴用」(国家等が役務を強制すること)と重なることから、完全な回避とは言えません。

これは純粋に 旧仮名のヂウとしてしまうのか一番簡単です。

「重要」と「重用」の発音の衝突については、同じの字を複数に読み分けるのは覚えにくく、読み間違いも起こしやすいナンセンスな対応です。それよりも後ろのヨウの方を変えた方が ずっと良いです。

なぜなら「要件」vs「用件」や、「要旨」vs「用紙」、「要領」vs「用量」、「要人」vs「用心」のように、ヨウの部分が他の語句でも いくつも衝突しているからです。

ここで考えられるのが、を「エウ」とするやり方で、これは字音仮名遣いにならったものです。稀有(ケウ)、手打ち(テウチ)のように、母音がエウになる語句は他にあることから、発音できない仮名遣いでは無いことが分かります。

もう1つは「ヤオ」ですがこれはピンイン表記にならった書き方です。どちらかと言えば発音と聞き取りやすさで言えば「ヂウエウ」よりかは「ヂウヤオ」の方がハッキリしていて良いと言えます。

中国語に寄せずに発音もしやすくするとすれば、𛀁(ヤ行エ/ye)が使えれば良いですが、これを入力するのは容易ではないため少々移行が難しいでしょう。

の字の元の読みは、呉音で「シュ」または漢音「シュウ」で、「ジュウ」は慣用音と呼ばれる一種のナマリから来た発音です。

このは特に「十分」vs「充分」、「充当」vs「銃刀」など何かと衝突を起こすため、ジュウ からは退役させた方が良いものです。

ピンインでchongとなることから、現代的な読み方としては「チョン」や「チャン」のほうが近く、これに日本語読みを近づければ「ジョン」あるいは「ジャン」が適当な位置になります。

ジャンについては 豆板醤(トウバンジャン)のや麻雀(マージャン)のなど、中国由来ながら日本でも時々使われる文字があるため、選べるなら「ジョン」の方が衝突は少ない可能性が高いとみられます。

「十葉」に関しては まれな表現なので、さほど気にかけることもないでしょう。
これは「二葉(ふたば)」「三葉(みつば)」「四葉(よつば)」の流れで そのままを訓読みにして読むだけです。

使用されている文字

  • [1]
    シュ(呉音)/シュウ(漢音)/ジュウ(慣用音)
    あ-てる(訓読)
    chong1(チォン)(拼音)
  • [1]
    ジュウ・ジッ(呉音)/シュウ(漢音)/ジフ(旧仮名遣い)/ジュッ(慣用音)
    とお(訓読)
    shi2(シ↗︎)(拼音)/십(シプ)(韓国)
  • [2]
    ユウ(呉音)/ヨウ(漢音)/yong4(ヨン・ヨグ)
    もち-いる(訓読)
  • [1]
    ヨウ(呉音・漢音)
    は(訓読)
    ye4(イェ↘︎)・she4(シェ↘︎)(拼音)
  • [1]
    ヨウ(呉音・漢音)/エウ(旧仮名遣い)/yao4(ヤオ↘︎)(拼音)
    い-る、かなめ(訓読)
  • [2]
    ジュウ(呉音)/チョウ(漢音)/ヂウ ・テウ(旧仮名遣い)/zhong4(ツォン↘︎)・chong2(チォン↗︎)(拼音)
    おも-い、かさ-ねる、え(訓読)

この衝突語リストは、日本語に おいて同音異義語、あるいは文中に 単語をまたいで登場し、 聞き違いや カナからの変換時に誤変換を よく起こすものを ピックアップしたものです。

ここで示されている「処方せん」は、あまり一般的では ないものを 多く含みますが、 変換辞書に登録し 学習により上位にでるように することで 入力時の誤変換を減らす効果を期待できます。

一部特殊な拗音や別の文字種、変体かななど特殊な表記を使用する場合があり、 昭和から続く日本語のカナ<現代仮名遣い>の構成で 表記が認められていないものについては 現行の漢字変換ソフトそのままでは対応不能なものもあります。

将来的には 制度改定や 続いてシステムがアップデートされていくことが望ましいですが、キーマッピングの変更などでもある程度の調整が可能です。

その他の衝突語