週間 習慣 週刊 収監 はいずれも名詞です。
“週刊”は “週刊誌” のような特定の語と結びつきの強い形容動詞としても振る舞い、“収監”は「〜スル」が付いて動作性名詞として機能します。
“週刊”と“週間”は週
が共通しているため、後ろの刊
と間
の どちらかを読み替える必要があります。
間
の字は“人間”(ニンゲン) や“世間”(セケン)のように「ケン」の呉音があり、ひとまずこれを使うと回避可能です。
刊
の字は “刊行”vs“観光”vs“慣行”、“発刊”vs“発汗”、“新刊”vs“新館”vs“震撼” など同音熟語を多く作る文字ですが、紙の出版物に特化したような文字であるので ゆくゆくは死語になるかもしれません。この字は小篆の時代では栞
(しおり)と同じ字で、どちらも「カン」と読みます。
訓読みは無く、他に代用は効かないのですが「かきもの」のような表現なら、くどいながらどうにか意図は伝わるかと思われます。週刊誌という具合です。
週
の字は周
を部に持ちますが、どちらも普通話拼音で「チォウ」(zhou1)になり、やや異なる音になります。日本語の旧仮名遣いでは「シウ」と書かれます。単独でも非常によく使われる語で音を変えると影響がものすごく大きいと考えられますが、一発で変換して出せる別音があるとかなり便利です。旧仮名の「シウ」か、現代中国語音を取り混ぜて「チウ」「チオ」あたりを割り当てると有効と考えられます。
監
の字は漢音「カン」の他に、中国普通話だと「ジエン」(jian1)ですが、旧仮名遣いでは「カム」の表記が用いられます。これは現在の広東語で「カァム」(gaam3)が見られたり、ハングルで감
(kam)が当てられていたりするなど「ン」にnだけではなくmで区別する特徴の残る他の言語と共通性が見られます。
よって「カン」ではなく「カム」が表記上は正統性がある可能性があります。大きい「ム」は母音を含むため小さい方で「カㇺ」(kamn)を使いたいところです。
この字はローマ字マッピング修正などで漢字変換用に入力できますが、普通には入力が難しいので当面は「カム」(kamu)とすることも1つです。が、それだと “噛む” と紛らわしくなるので逆効果です。
習
の字は日本語では「シュウ」ですが、習 近平 の名で知られている文字で、これは「シー」(xi2)と読みます。日本語の旧仮名遣いでは「シフ」と書かれます。(簡体字では省略され习
だけです)
この字の読みを変えておくと “復讐”vs“復習”や、“講習”vs“口臭”vs“公衆” などの区別にも使えます。鳥が羽
を広げて日
よりも高く飛ぶという意味の会意文字であり、他の共通部を持つ字の音の影響は無視できます。
足踏みやshiftのような単語もあるので もはや これを発音できないということもないので 区別する用途ではこの「シフ」を当てると手っ取り早いです。
慣
は “慣用”vs“肝要”vs“寛容”、“完成”vs“慣性” などで衝突があり、変更は有意です。貫
を持つ会意形声字であり、音は同一ですので、同時に変更することが望ましいでしょう。
この字は漢音で「カン」ですが 古くは合拗音で「クヮン」であり、中国普通話も「クァン」(guan4)で近い音になります。ローマ字入力ではkwan/qanなどであればタイプ時の不便は生じずに済みます。