例
・霊
・礼
・零 は、いずれも単独で名詞として使用される文字です。
レイがある、レイが足りない、レイが必要だ、いずれにしても前後に何か文脈を与えないと正しく漢字変換ができません。
「レイ」の音を持つ漢字はここで取り上げた他に 令
冷
齢
麗
隷
戻
などもあるため、他の読みを積極的に用いることは別の熟語でも衝突を減らす効果が期待できます。
礼
の字には禮
の旧字体があり、読みには一般的な「レイ」の他に“礼拝”(ライハイ)などで使う「ライ」という呉音があります。
ライの場合 来
と雷
のほかに衝突がほぼなく、これらは1字単独で用いることがないので安全に使用することができます。
口頭での使用では言い換えとして、「礼をする」は「お礼をする」と言うことができます。「起立、礼、着席」は 語義の明確な「起立、立礼、着席」でもかまいません。別の解釈で「態度が良く無い」と言う意味合いなら「無礼である」「礼節が足りない」のような言い方の方がスマートかもしれません。
霊
は靈
を旧字体に持ちます。並べる、ではありません。この文字の音を変更しても他に直接影響が及ぶものではありません。
この字は“悪霊”(アクリョウ)のように「リョウ」の読みを呉音にもちますが、これは漁
や寮
などと衝突するので好ましい音ではありません。
“音量”vs“怨霊”(オンリョウ)、“資料”vs“死霊”(シリョウ)などでも衝突しますから、やはり「リョウ」そのままは使いづらいと言うことになります。
いずれも霊媒師でも無い限り使用頻度の低い単語で、あまりポジティブではなく人名などにも使いにくい文字であるので、もう少し特殊な音であっても支障がないと考えられます。
旧仮名遣いからとって「リャウ」あるいは「リァウ」、または「リオ」など、似ている別の音を当てるのが有効と考えられます。“精霊流し”(しょうろうながし)の「ロウ」からとって「ロオ」とする方法も考えられます。(「ロウ」だと労
・聾
などと重なるため)
他の手段としてはこの字は訓読みで“御霊”(みたま)などで使う「たま」の読みがあります。単なる「たま」では玉
または球
と思われるので、「すたま」「つたま」など何か区別ようの接頭辞を補って一字とする手法が考えられます。
絵を書く→描く(えがく)、思い+計る→慮る(おもんぱかる)、意(い)+宣る(のる)→祈る(いのる)、皮+摺る→擦る(こする)のように、二語が合わさって一字の漢字を形成する例は色々とあります。
素の魂 だから「すたま」とか、特に意味のない無音の子音 t
+tama
として「つたま」とすると 変換する上で悪影響を最小にして訓を作り出すことができます。
例
の字は現代の日本語の音読みとしては「レイ」の他がありません。強いて拼音からとると「リー」と読まれますが、これは素直に訓読みで「たとえ」とするのが簡単です。「たとえ」を漢字変換すると通常 “例え” の送り仮名付きで出るため、これを例
の1文字にすると何かと不便ですので、「たとい」として別で登録すると区別して使うことができます。