おこる

  • 怒る
  • 起こる
  • 興る
「おこる」と読む “怒る” と “起こる” は共に動詞で、日常生活でも両方よく使われる言葉です。
発音に高低の差はなく、主語として知らない語が使われると認識しづらい単語です。

処方せん

怒る
いかる
起こる
おこる
興る
こうずる(興ずる)/おこさる

解説

“怒る” については「いかる」の読みがあり、基本的にこちらを使うことで衝突することは無くなります。「いかる」には仏典などのという字を そう読むことがありますが、滅多に使われませんのでほぼ無視できます。

連用形名詞となって「いかり」とした時だけ(いかり:船を停留するための器具)の字が衝突する場合がありますが、これについては日常的に船を扱わなければ問題にはならず、必要な場合は「アンカー」などの別の言い方や “船錨”(ふないかり)とすれば回避できます。

“興る” は “起こる” とやまとことばでは同じ 「何かが 持ち上がる、浮き上がる」という意味ですが、 は人が協力して同じものを動かす様子を象形したもので「町おこし」「村おこし」だとか「復興」のように、大規模な人々の活動を指していう傾向があります。

一般的な “起こる” と特に区別したい場合は 音読みで 「こうずる(興ずる)」とする方法があります。

また「興った状態にする」という意味では使役の「させる」をつけて「おこらさせる」としたものを別の形で短縮し「おこさる」という言い方もできるかもしれません。

「街を」や「村を」など一緒に使う目的語が土地に限定されるため、このタイプでは「土地を起こす」を縮めて「ちおこす」などとすることも考えられます。(“描く” を「かく」ではなく「えがく」と読むのと同じ 方式)

“起こる” に関してはベースになるものなので それ自体を変形する必要はないと考えられますが、よく使われる “怒る” と異なることを明確にしたいときは “起きる” のほうに沿って「おきらせる」「おきさせる」としたり、縮めて「おきらす」「おきさす」などの言い方も可能です。

使用されている文字

  • [1]
    ヌ(呉音)/ド(漢音)/ヌウ(nu4:普通話拼音)/
    いかㇽ(訓読)
  • [1]
    コウ(呉音)/キョウ(漢音)/シン(xing1:普通話拼音)/
    おこす(訓読)
  • [1]
    起󠄁(旧字)/ギ(呉音)/キ(漢音)/チイ⤻(qi3:普通話拼音)/
    おき(訓読)

この衝突語リストは、日本語に おいて同音異義語、あるいは文中に 単語をまたいで登場し、 聞き違いや カナからの変換時に誤変換を よく起こすものを ピックアップしたものです。

ここで示されている「処方せん」は、あまり一般的では ないものを 多く含みますが、 変換辞書に登録し 学習により上位にでるように することで 入力時の誤変換を減らす効果を期待できます。

一部特殊な拗音や別の文字種、変体かななど特殊な表記を使用する場合があり、 昭和から続く日本語のカナ<現代仮名遣い>の構成で 表記が認められていないものについては 現行の漢字変換ソフトそのままでは対応不能なものもあります。

将来的には 制度改定や 続いてシステムがアップデートされていくことが望ましいですが、キーマッピングの変更などでもある程度の調整が可能です。

その他の衝突語