けんか

  • 献花
  • 喧嘩
  • 鹸化
  • 懸架
“献花” “喧嘩” “鹸化” “懸架” は すべて「ケンカする」と 言うことのできる 動作性名詞です。

処方せん

献花
ジェンファ/シェンゲ
喧嘩
ケンゲ
鹸化
ケンゲ
懸架
かけカ

解説

“献花” “喧嘩” “鹸化” “懸架” は すべて「ケンカする」と 言うことのできる 動作性名詞です。

一般語句としては “喧嘩”またはカナ表記の「けんか」が もっとも多く用ちいられます。その次が “献花” が多く、“鹸化” “懸架” は 専門的で あまり登場頻度は高くありません。

“献花” は 花を献るたてまつるという行為を指し、この「たてまつる」は神仏や死者の霊魂などに対して何かをささげることを言います。(旧字体:) は、左の偏は 台に乗せた古代の鍋釜を表わし、供物を奉献する様を表わしたものです。は獣を示し、(けものへん)と同じですので、犬に限らず   なども含まれるかもしれません。

という字はで代用される場合もありますが、“献花” も “献華” と書くことができます。これは 読みが異なりますが “献華祭”(ケンゲサイ) など伝統行事の名称などで用いられます。通常は個体であるのに対し、は形が抽象的です。 という字はに比較して、“華やか” など 美しく優れたさまを言うときに使われ、人の不幸などを悼むときにはあまり適しません。

このは中国簡体字だとと書き、(草かんむり) が無いですが、上部はです。このをつければが付けばですから、互いに深い関係にあると考えられます。

“喧嘩”という熟語に含まれるは、が ついたもので、この簡体字もと書きます。そして、“鹸化” の も含まれているということです。

 は、いずれも中国普通話での発音は 「ファー」あるいは「ホヮー」(hua) で、声調はだけ異なる関係です。つまり、“喧嘩” と “献花” は 用途は全く違いますが、後ろの字は互いに関係があります。

“喧嘩” という熟語を構成するは どちらも「かまびすしい」と読む字です。口論がうるさいという意味であって、文字に手足を出す意味合いはありません。その場合は喧嘩というより “拳科”・“拳過” とでも書いたほうが良いかもしれません。しかしどうあれ カナの「ケンカ」がすでに流通している以上、これをいじっても直接解決に効果は薄く、それ以外の単語に 別の読みがあったほうがよいでしょう。

とその部のは「ケ」の読みがあり、“变化”(ヘンゲ)、“権化”(ゴンゲ) など「ン」に続くと「ゲ」が現われます。同様に “献花” も「ケンゲ」と読むことはできます。しかしも “蓮華”(レンゲ) など「ゲ」が使われる例があります。どれも 旧来「クヮ」の音を持つ合拗音でもあるので、それやその濁音を使うこともできます。

の字を含む形声字です。この2つの字は、中国普通話では ともに「シュァン」(xuan) であり、音の差がない形となっています。は、他には “喧騒”(ケンソウ)、“喧々囂々”(ケンケンゴウゴウ)、“喧々諤々”(ケンケンガクガク) が ある程度で、一般的な熟語の数がかなり少ない字です。が「セン」で あるならこちらも合わせても良いのではないかともいえますが、“喧嘩” では「センカ」となってしまい、使いみちも少ないので あまり有効ではありません。

には “献立”(コンダテ) の「コン」の読みもあります。この読み方は食べ物に関してしか使われず、たてまつるという意味からは遠くなります。普通話では「シェン」(xian4) であるので、これを使うこともできますが、どっちがふさわしいかは微妙なところです。が付いている以上は、あまり「ケン」から 遠ざけるのが良いとも言えません。

“懸架” という語は “懸ける”と“架ける” ともに「カける」と訓読可能な漢字2字からなり、橋を架すとか、自動車の車軸懸架などに用いる単語です。

を含みますが、この字はカタカナのの元になった字でもあり、これと遠ざけてしまうのも歴史的損失とも見えます。ゆえには ひとまずそのままで考えます。

は「ケン」のほか、“懸念”(ケネン) の「ケ」の読みもあります。左上がを含むので「ケン」の読みのほうがわかりやすいですが、右は「ケイ」です。の新字体であるので、これも本当は同じです。「ケイカ」では “経過” があるので問題がありますが、「ケカ」なら ひとまず回避可能です。

この単語に関しては訓読みとしても短いので、「カけカ」とすることも考えられます。わかりやすさで言うとこちらのほうが有効な可能性があります。

は、“石鹸”(セッケン) の「ケン」ですが、この字には同じ部を持つ形声字に   また 異体字のに対してはがあります。そのものには熟語は多くないですが、残りの字には非常に多くの熟語があります。日本語には「ケン」以外の読みは無く、中国語の読みを頼れば「ジァン」(jian) など使えますが、これは少々遠すぎます。間を取るなら「キャン」とか「ギャン」とか考えられますが、それでもかなり難しいでしょう。

使用されている文字

  • [1]
    ケ・ゲ(呉音)/カ(漢音)/クヮ(旧仮名)/フア↘︎(hua4:拼音)
    ば-ける(訓読)
  • [1]
    ケン(漢音)/シュァン⤻(xuan3:普通話拼音)/
    かまびすし・やかましい(訓読)
  • [1]
    カ(呉音・漢音)/クヮ(旧仮名遣)/ホヮ(hua1:普通話拼音)/
    かまびすし(訓読)
  • [1]
    ケン(漢音)/ケ(慣用音)/シュァン↗︎(xuan2:普通話拼音)/
    かㇰ-ぇ・ぁ(訓読)
  • [1]
    ケ(呉音)/カ(漢音)/チア↘︎(jia4:普通話拼音)/
    かㇰ-ける・かる(訓読)
  • [1]
    (旧字)獻/コン(呉音)/ケン(漢音)/シェン↘︎(xian4:普通話拼音)/
    たてまつる(訓読)
  • [1]
    ケ(呉音)/カ(漢音)/クヮ(旧仮名遣)/フア(hua1:普通話拼音)/
    はな(訓読)
  • [1]
    (旧字)鹼/ケン(呉音)/カン(漢音)/ヂエン⤻(jian3:普通話拼音)/
    (訓読)あく・しお

この衝突語リストは、日本語に おいて同音異義語、あるいは文中に 単語をまたいで登場し、 聞き違いや カナからの変換時に誤変換を よく起こすものを ピックアップしたものです。

ここで示されている「処方せん」は、あまり一般的では ないものを 多く含みますが、 変換辞書に登録し 学習により上位にでるように することで 入力時の誤変換を減らす効果を期待できます。

一部特殊な拗音や別の文字種、変体かななど特殊な表記を使用する場合があり、 昭和から続く日本語のカナ<現代仮名遣い>の構成で 表記が認められていないものについては 現行の漢字変換ソフトそのままでは対応不能なものもあります。

将来的には 制度改定や 続いてシステムがアップデートされていくことが望ましいですが、キーマッピングの変更などでもある程度の調整が可能です。

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