かう

  • 買う
  • 飼う
  • 交う

処方せん

買う
バイする/かかう/かがう/買い入れる
飼う
きがう/いがう/飼育する
交う
こうずる/こうす/かうす

解説

“買う”・“飼う”・“交う” は いずれも「かう」と読む 日本語の動詞です。いずれも物の所属する場所を 改めるという意味合いがあります。

さらに「〜た」が付くと「かった」となり (ウ音便を用いない場合)、“勝った” “狩った” “刈った” とも重なり、倍の曖昧さになります。

“交う” は すでに日本語としては喪失しかけていて “行き交うゆきかう”・“飛び交うとびかう” のように、何らかの進行性をつ動詞の後について、助動詞のように機能します。古語的な読み方の「ゆきこう」が使用されることもあります。このような助動詞のように振舞う動詞の多くはカナだけで記述されることもよくあります。

この “交う” は1つのヒントを示していて、それは単純な動詞は別の単語と結合して新しい語を作るということです。「餌を付ける」なら「餌付ける」、「着て替える」なら「着替える」のように原型を残している語もあれば、「絵を書く」から「描く(えがく)」、「思い計る」かる「慮る(おもんぱかる)」のように、結合して漢字1字となってしまったものもあります。

このことを応用すると、“飼う” についての解が見えます。”飼う” の対象はペットや生きた動物です。

生物なら生娘きむすめ生酒きざけのようにを意味する「き」を付けて “生飼う”(きがう) とできます。しかし生綱きづなが“絆”を意味するように そのまま漢字を当てて“飼うきがう” とすることもできます。“生き” の「い」のほうをとって「いがう」でも良いかもしれません。

同じ理屈で言うと“買う” の方は “価値” を交換する “価買う”(かかう)などが考えられます。しかしこちらの語には英語で buy があり、同時にに「バイ」の音があることから、「バイする」の言い方が 覚えやすく有効と考えられます。堅い表現が求められるときには“購入” “購買” など代用があるので さほど不自由は生じません。

使用されている文字

  • [1]
    コウ(漢音)/カウ(旧仮名遣)/チァオ(jiao1:普通話拼音)/
    かう・まじわる(訓読)
  • [1]
    バイ(漢音)/マイ(mai3)
    かう
  • [1]
    飼󠄁(旧字)/シ(漢音)/シー↘︎(si4:普通話拼音)
    かう(訓読)

この衝突語リストは、日本語に おいて同音異義語、あるいは文中に 単語をまたいで登場し、 聞き違いや カナからの変換時に誤変換を よく起こすものを ピックアップしたものです。

ここで示されている「処方せん」は、あまり一般的では ないものを 多く含みますが、 変換辞書に登録し 学習により上位にでるように することで 入力時の誤変換を減らす効果を期待できます。

一部特殊な拗音や別の文字種、変体かななど特殊な表記を使用する場合があり、 昭和から続く日本語のカナ<現代仮名遣い>の構成で 表記が認められていないものについては 現行の漢字変換ソフトそのままでは対応不能なものもあります。

将来的には 制度改定や 続いてシステムがアップデートされていくことが望ましいですが、キーマッピングの変更などでもある程度の調整が可能です。

その他の衝突語