かいぎょう

  • 改行
  • 開業
“改行” と “開業” はどちらも「カイギョウする」として使われる動作性名詞です。
業種によって使用頻度に差があると見られ、優劣は付けられません。

処方せん

改行
カイギャウ/カイギャン/カイギァン
開業
カイゲフ/カイゲオ/カイゲウ/ケイゲオ

解説

の字には「カイ」の音があり、この音しか使われません。の中にあり中国簡体字でもあるの字は、両手を使って扉のカンヌキ()を ひらこうと している姿を表しています。「ケイ」と読むとは似ているので 覚えやすさの観点で言えば 同じ音が良さそうですが、 それぞれ字源が異なります。むしろ逆に字形を変える方が良いでしょう。

の字の方は呉音漢音ともに「カイ」としかならず、普通話拼音だとgai3つまり「ガイ」です。

“改行” と “開業” を区別する目的で言えば、“改行” を「ガイギョウ」としても良いですが、「ガイ」は他にもなど多数の同音字があるので 別の読みとしてはあまり便利ではありません。

どちらかと言うとに着目した方が良いでしょう。

の字には多くの読みがあり、よく使われる「ギョウ」「コウ」の他に “行灯”(あんどん)や “行脚”(あんぎゃ) などで用いられる「アン」の読みもあります。しかし「アン」だと “改案” などと衝突するので良くありません。

「ギョウ」は旧仮名遣いであれば「ギャウ」とも書くことができます。あるいは、「アン」と字との中間をとって、「ギャン」とすることも1つの案です。「アン」は他にもなど衝突が多いですが、「ギャン」は比較的 発音が容易で衝突が起こりえないため有効と考えられます。 ローマ字では gyanですが gyouとタイプ数は変わりません。

いっぽうの字は通常は漢音の「ギョウ」と読みますが、呉音で「ゴウ」との読みもあり、これは「ごうが深い」とか「宿業しゅくごうがある」など仏教用語で多く用いられています。訓読みで「わざ」とも読みますが これはを連想するので あまり区別には使えません。

旧仮名遣いで「ゲフ」や「ゴフ」と書きますので、ここから取る方法があります。「カイゴフ」だと“介護婦かいごふ” のように聞こえるので あまり良くないかもしれません。

これも、複数のカナ表記の中間をとって、「ゴオ」「ギョオ」「ゲオ」「ゲウ」「ギョフ」など表記が考えられます。タイプ数と発音からすると「ゲオ」(geo)は便利でしょう。

中国普通話では 「イェ↘︎」(ye4)の音を持ちますが、違いが大きいので少し採用は難しいでしょう。

使用されている文字

  • [1]
    カイ(呉音・漢音)/ガァイ(gai3:拼音)
    あらためる
  • [1]
    ギョウ(漢音)/ゴウ(呉音)/イェ↘︎(ye4:普通話拼音)
    わざ(訓読)
  • [1]
    ギョウ・ゴウ(呉音)/コウ(漢音)/カウ・ギャウ(旧仮名遣い)/アン(唐音)
    いく・ゆく(訓読)
  • [1]
    カイ(漢音・呉音)/カイ(kai1:拼音)
    ひらく・あく・あける

この衝突語リストは、日本語に おいて同音異義語、あるいは文中に 単語をまたいで登場し、 聞き違いや カナからの変換時に誤変換を よく起こすものを ピックアップしたものです。

ここで示されている「処方せん」は、あまり一般的では ないものを 多く含みますが、 変換辞書に登録し 学習により上位にでるように することで 入力時の誤変換を減らす効果を期待できます。

一部特殊な拗音や別の文字種、変体かななど特殊な表記を使用する場合があり、 昭和から続く日本語のカナ<現代仮名遣い>の構成で 表記が認められていないものについては 現行の漢字変換ソフトそのままでは対応不能なものもあります。

将来的には 制度改定や 続いてシステムがアップデートされていくことが望ましいですが、キーマッピングの変更などでもある程度の調整が可能です。

その他の衝突語