“衣料”と“医療”は どちらも 名詞であると ともに、やや形容詞的な性格があり “衣料品” や“医療系” のような接尾語をつけて複合語となることも多く、日本語のまま言い換えをするのは少し厄介な語句です。
衣料はアパレル(apparel)、医療はメディカル(medical)のようなカタカナ語で言い換えることはできますが、どちらも字数が増え、語感も日本語から遠ざかります。
ここで 衣
の字に着目すると、この字はもともと ひらがなの え
の元になった文字で、漢音「イ」の前の時代の漢字の読み方である呉音が「エ」であったことの名残です。
衣
の字の読みを「エ」として、“衣服”・“脱衣”・“着衣”・“白衣”・“衣装”・“更衣” など他の熟語に適用しても ほとんど害はありません。
“更衣” に関しては “行為”や“好意” 、“衣装” には “意匠” や “異称” など他の同音語もありますから「イ」よりも「エ」を使った方が便利になることは明白です。