へんたい

  • 変態
  • 変体
  • 編隊

処方せん

変態
変体
編隊

解説

の字を共通に持つ語が2つあるため、の字の音を動かす必要があります。

“変体” は「変えた書体」の意味で、“変体仮名” としてもここでもよく使われます。生物(セイブツ)の用語としても用いられます。うっかり“変態” と書くと失礼な意味になる ちょっとした罠です。

の字には“体裁”(テイサイ)のように「テイ」の音があり、これを用いて「ヘンテイ」とすると ひとまず区別可能になります。

この音は “書体”(ショタイ)や “文体”(ブンタイ)、“幼体”(ヨウタイ)や “成体”(セイタイ)のような熟語から、それぞれ音を引きつれてその関係性の中で成立しているとみられ、変体を「ヘンテイ」とするなら恐らく “書体”も「ショテイ」、“成体” も「セイテイ」とする必要が出る可能性があります。

しかし「ショテイ」は “所定” 、「セイテイ」は “制定” のような別の語と同じ音なので、一般化するには都合があまりよくありません。その意味では濁点を入れて「ヘンダイ」や「ヘンデイ」とする考えもあります。

の字は呉音漢音ともに「タイ」の音で、現在の拼音でもタイ(tai4)です。しかしと区別するのにどうにか動かす必要があります。

部の構成はの字とからできていますが、は通常「ノウ」または「ノ」としか読まれません。現在の中国の普通話拼音でも「ノン」(neng2)の方が用いられます。

の字を古くは「タイ」とする例も見られますが、そのような熟語が見受けられません。どこか別の地域にルーツを持つと考えられます。

(ナイ)から(ノウ)が生じる例があることから、「ナイ」の音が「タイ」と「ノー」に分化したとみる可能性も考えられます。“内裏”(ダイリ) のように「ナイ」を「ダイ」と読む例もあります。

そのための字の読みを仮に古い方向に戻したり、の字の読みとの関連性を持たせて覚えやすくするなら、中間にある「ナイ」に ずらすということが考えられます。

ちょうど「ヘンナイ」であれば衝突する別の語もありません。またを使う“態度” を「ナイド」、“業態”を「ギョウナイ」などと読みかえてもあまり影響がなく比較的安定しています。

残る“編隊” は、編隊飛行 などのように使われ、航空分野や軍事などの専門用語です。その分野と無関係な人には ほぼ使う必要がありません。

“変態” と “変体” に それぞれ別の音を用いるならば、そのままでも良いと考えられます。

ただしの字は “退院”vs“隊員”(タイイン)、“体調”vs“隊長”(タイチョウ)、“舞台”vs“部隊”(ブタイ)、“隊旗”vs“大器”(タイキ)など、他のところにもいくつか衝突があります。

部の構成にを持ちますが、“遂行”(スイコウ)のや “墜落”(ツイラク)のなど どちらかと言うと「タイ」よりも「ツイ」「ヅイ」「ドゥイ」の ようなところに元々の音があると見られます。実際 拼音では「トゥイ↘︎」(dui4)が使用されます。

よって「ヅイ」(dui)と書いて「ドゥイ」と読むなど、積極的に別の字を使う方が都合が良い可能性はあります。(「ドゥイ」は入力が面倒であるのであくまで読み方の上だけに留めます)

入力に「ヅイ」を用いれば変換衝突を起こすことはありません。

使用されている文字

  • [1]
    (旧字:體) タイ(呉音)/テイ(漢音)/ティイ⤻(ti3:普拼音)
    からだ(訓読)
  • [2]
    (旧字:變) ヘン(呉音・漢音)/ヒエン(bian4 拼音 变)
    かわる・かえる
  • [1]
    タイ(呉音・漢音)/タイ(tai2:普通話拼音)
  • [1]
    (旧字)編󠄁/ヘン(呉音・漢音)/ビェン(bian1:普通話拼音)/
    あむ(訓読)
  • [1]
    タイ(漢音)/トゥイ↘︎(dui4:普通話拼音)

この衝突語リストは、日本語に おいて同音異義語、あるいは文中に 単語をまたいで登場し、 聞き違いや カナからの変換時に誤変換を よく起こすものを ピックアップしたものです。

ここで示されている「処方せん」は、あまり一般的では ないものを 多く含みますが、 変換辞書に登録し 学習により上位にでるように することで 入力時の誤変換を減らす効果を期待できます。

一部特殊な拗音や別の文字種、変体かななど特殊な表記を使用する場合があり、 昭和から続く日本語のカナ<現代仮名遣い>の構成で 表記が認められていないものについては 現行の漢字変換ソフトそのままでは対応不能なものもあります。

将来的には 制度改定や 続いてシステムがアップデートされていくことが望ましいですが、キーマッピングの変更などでもある程度の調整が可能です。

その他の衝突語